北京の清華大學公共管理学院のCIDEGで2025年7月4日に開催された「The 5th (2025) “Masahiko Aoki Award in Comparative Institutional Economics”」において次の講演を行いました。
Japan’s Income Inequity and Social Security System
この講演は、中国の社会保障制度の改革において参考になりうる日本の経験を抽出したものです。日本が、失敗したこととしては、①基礎年金と健康保険をを税方式化せずに保険料で賄ってきたために、低所得者の保険料負担が過大になったこと、②低所得者の消費税負担を相殺するための給付付き税額控除を導入していないため、低所得者の税負担が過大になっていることを挙げています。日本が成功した事例としては、賦課方式を人口変動から中立的な年金方式に転換するためにマクロ経済スライド制を導入したことを挙げています。
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