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2023/02/07

「制度・規制改革学会」設立シンポジウムを開催しました

制度・規制改革学会」の設立シンポジウムで、「競争と再分配は両立できる」と題し講演を行いました。講演の模様がYouTubeで配信されています。

この講演で用いたスライドの改訂版を、次のリンクからご覧ください。

2020/12/27

養父市における「企業の農地所有」の成功実績の全国展開

12月21日に開催された「第48回 国家戦略特区諮問会議」の議事要旨が、国家戦略特区のウェブサイトにて公表されました。

この会議では、農業分野の規制改革、特に、兵庫県養父市における「企業の農地所有」特区特例措置の全国展開について議論が行われました。八田は諮問会議において、以下の発言をしました。

○八田議員 ありがとうございます。それでは、資料5を説明させていただきます。
 第1項目は、全国展開についてです。国家戦略特区は規制改革の突破口です。このため、特区で実現した規制改革は実施状況を評価し、その上で特段の問題がなければ、全国展開をするのが原則です。これは特区基本方針に定められております。
 次のページです。農業分野の規制改革についてです。企業の農地所有と農業委員会の特例措置は、特区諮問会議において評価され、十分な成果が確認されており、全国展開を進めるべき段階に来ております。
 企業の農地所有に関しては、従来措置の継続に向けての政務間の御努力に対して敬意を表します。その一方で、養父市限定にとどめず、養父方式の全国展開に向けた協議を早急に進めていただく必要があります。この段階でそうしないことは、特区制度の原則に反することだからです。
 ところが、農林水産省は、全国展開の条件として、特区諮問会議での評価を無視して、改めて新たな基準で評価をするよう、やり直しを求めております。その理由として、与党の反対を挙げており、特区事務局もそれなら仕方がないとしております。
 次に、下から2番目の○です。以下は、詳しめに御説明いたします。元々農林水産省が企業農地所有に反対する理由は、耕作放棄地や産廃の置場になるからだということでした。しかし、養父市での企業参入はそれらの弊害を起こしませんでした。その一方で、雇用を100人増やしました。そのことに関する手続を踏んだ評価を無視して、後出しじゃんけんで新たな基準を際限なく繰り返すことを許せば、この規制は永遠に岩盤であり続けます。企業による農地所有を全国で可能にすることは、日本の規制改革の一丁目一番地です。この改革すらできなければ、日本の成長は望めないと思います。全ての規制所管省庁に対して、法制度に従った行政運営を行うよう、改めて徹底をお願いしたいと思います。
 さて、最後の○ですが、これは農業委員会の特例措置の全国化についてです。農業委員会に関する特例措置によって、特区では、農地の権利移転に関する許可業務を市役所が行えることになりました。これで月1回の農業委員会の総会を待つことなく迅速に許可できるようになりました。このため、特例措置が適用されていた3特区全てで事務処理能力が大幅に短縮されました。
 ところが、11月30日の規制改革推進会議のワーキンググループで、農林水産省は、全国化に反対しました。その根拠として、「平成28年以降は特区適用は行われていない」と説明して、「特区の特例措置は活用されていない」という印象を与えようとしました。しかし、特例措置が適用された全ての特区で、この特例は平成28年以降も益々活用されております。例えば、養父市の場合、処理件数が平成28年以降は223件です。それまでの合計83件に対して大躍進いたしました。
 このように、農林水産省は全国化できない根拠として事実に反する説明をしてまいりました。これはおそらく氷山の一角です。私たちの見えないところで、また、企業の農地所有に関しても、こうした説明が関係大臣、副大臣、与党の国会議員の方々にもなされているのではないかと思います。官僚が虚偽説明を行い、政策決定を歪めることはあってはならないことです。政府内での徹底をお願いしたいと思います。
 ここで、養父市長は、残念ながら本日の会議には、ロジスティックの都合で御出席の御希望をかなえられませんでしたが、お手紙を頂戴しましたので御紹介いたします。資料の最後に入っております。この真ん中に、「今回、企業農地取得に関して『順調でなく、進展していない』という全く事実でないことが、政府与党の関係者に伝わり広まっているというお話を聞きました。養父市の現場すら全く見ていない人たちが政治家の方に虚偽説明をしているとしか考えられず、誠に憤りを感じています」と述べておられます。
 以上でございます。 (議事要旨 pp. 5-6 より)


この会議での議論については、ジャーナリストの磯山友幸氏が記事をまとめていらっしゃいます。

菅内閣は「改革政権」なのか? 農地の企業所有で「バトル再燃」


2019/10/16

10月15日の国家戦略特区に関する毎日新聞記事について

10月15日に、毎日新聞(デジタル版)で国家戦略特区関連の記事が掲載されました。この記事の問題点を、当ブログ記事では指摘します。

10月15日の国家戦略特区に関する毎日新聞記事について

要点は次の通りです。10月11日に本ブログで指摘したように、毎日新聞の報道では、「規制改革」と「事業者認定」のプロセスを混同しています。毎日新聞の記事に基づいた質問を、国民民主党・森ゆうこ議員は、同日の参議院予算委員会で行いました。毎日新聞は、この森議員の主張を中心に、今回もまたプロセスを混同をし続けたままの記事を掲載しています。

しかも、毎日新聞は、予算委員会での森議員の質問に対し、明確かつ詳細な答弁を行った北村誠吾担当大臣の発言内容を、一切掲載していません。毎日新聞は、一方の森議員の主張のみならず、正確な政府側の答弁内容をも、まずは事実に即して、できるだけ正確・詳細に、掲載頂きたいと思います。

2019/10/13

第41回特区諮問会議での八田発言

毎日新聞社による、特区制度についての誤った報道について、「第41回国家戦略特別区域諮問会議」(2019年9月30日)における八田の発言を掲載します。
 第3項目の「特区制度に対する攻撃」について。毎日新聞が特区制度に関して誤った報道を続けております。例えば、特区は特定の新規参入者に特権を与える制度だという前提に基づいた報道をしています。民間議員は連名で、この誤りを数回にわたって指摘し、訂正を求めてまいりました。しかし何の対応もされず、抗議を行ったことの報道すら未だ行われていません。さらに、取材と称して、規制改革の提案者の自宅を訪問して提案者を怯えさすというような事態が続いています。結果として、毎日新聞は、業界団体や既得権者を守る活動を続けています。これは、もはや報道機関としての正当な活動ではなく、特区の運用に対する妨害であります。岩盤規制改革のドリルとしての特区制度を守るために、今後も抗議を続けていくつもりです。
この発言は、特区諮問会議の議事要旨(p. 5)に掲載されています(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/dai41/gijiyoushi.pdf)。

2019/10/11

10月11日の国家戦略特区に関する毎日新聞記事について

10月11日、毎日新聞で国家戦略特区関連の記事が掲載されました。

この記事でも「規制改革」と「事業者認定」のプロセスの混同が続いており、事実に反する指摘をしています。再度、この混同を正すべく、制度の説明を行うため、本文書を発表します。

その骨子は次の通りです。国家戦略特区では、ワーキンググループ(WG)が「規制改革」(特区限定の特例措置)の提案募集を行い検討します。

これによって規制改革が実現したのちに、実際に特区で特例措置の適用を受ける「事業者認定」のプロセスがあります。こちらは、特例措置が制度化されたのち、改めて公募を行って事業者を募り、特区諮問会議での審議を経て、認定がなされます。

これは特区WGが行う規制改革の提案募集とは別のプロセスです。特区WGは「事業者認定」は担当しません。

10月11日の国家戦略特区に関する毎日新聞記事について

2019/09/14

抗議声明の国家戦略特区ホームページへの掲載について

特区諮問会議民間議員及び特区ワーキンググループ委員有志で発出した抗議声明を国家戦略特区ホームページに掲載していることについて、国会の「野党PT」において、不適切であるとの指摘がありましたので、抗議声明のホームページ掲載が適切であることを説明致します。

抗議声明の国家戦略特区ホームページへの掲載について

2019/09/02

毎日新聞社の国家戦略特区を巡る報道への抗議(第3回)

国家戦略特区諮問会議民間有識者議員およびワーキンググループ委員有志は、毎日新聞社が2019年6月11日から掲載している「国家戦略特区」制度を巡る一連の記事につき、毎日新聞社に対し訂正報道を行うよう、過去2度にわたって抗議声明を送付・公表して参りました。

それらに対して、毎日新聞社から8月22日付で文書による回答を受領しました。

しかし、私共が「報道内容が事実と異なる」と抗議していることを、毎日新聞紙上で報じていませんので、9月1日付で再度、以下のとおり抗議しました。

毎日新聞社の国家戦略特区を巡る報道への抗議(第3回)

2019/08/12

毎日新聞社の国家戦略特区を巡る報道への抗議(第2回)

毎日新聞社が2019年6月11日から掲載している「国家戦略特区」制度を巡る一連の記事につき、国家戦略特区諮問会議民間有識者議員およびワーキンググループ委員有志は、毎日新聞社に対する抗議声明本年7月17日に送付しました。

しかしながら、毎日新聞社からは、これに対して未だ一切対応がありません。それどころか、国家戦略特区ワーキンググループの委員や内閣府に対し、質問状送付や、追加的な情報開示請求など、さらなる取材が一方的に続けられています。

今回の問題についての根本的な誤りを指摘してもまったく対応せず、さらに誤りを前提に取材を続けようとする毎日新聞社の行動は、もはや正当な取材活動ではなく、個別の規制から生じる利権と戦っている国家戦略特区の運営を妨害するための活動と考えざるを得ません。

毎日新聞社のこうした妨害活動に対して強く抗議するため、上記議員および委員は、第2回抗議文を8月12日付で以下のとおり送付し、7月17日付の当方からの抗議文に対応することを再度求めました。

毎日新聞社の国家戦略特区を巡る報道への抗議(第2回)

2019/07/17

毎日新聞社の国家戦略特区を巡る報道への抗議

本日7月17日(水)に、
国家戦略特区諮問会議民間有識者議員一同および
原英史氏を除く国家戦略特区ワーキンググループ委員全員
による抗議文を、毎日新聞社に対して以下のとおり送付いたしました。

あわせて、毎日新聞社以外の全国紙各社にも送付しております。

毎日新聞の国家戦略特区を巡る報道への抗議

国家戦略特区のウェブサイトにも、同じ抗議文を掲載しています。

2019/05/22

『待機児童対策』が発売されました

日本評論社より、『待機児童対策—保育の充実と女性活躍の両立のために』(編著:八田達夫)が発売されました。

待機児童対策に成果を上げた地方自治体と、規制改革を提案した保育事業者の声をもとに、将来の待機児童対策のあるべき姿を探っています。

Web日本評論」にて、序章「待機児童対策の展望」をご覧いただけます。


目次

  • 序章 待機児童対策の展望……八田達夫
  • 第1部 事業者による改革の提案(インタビュー、聞き手: 八田達夫)
    • 第1章 保育士不足問題の解決策……中村紀子
    • 第2章 現場のニーズに対応した保育改革の必要性……駒崎弘樹
    • 第3章 民間事業者から見た保育政策のあり方……西村孝幸
  • 第2部 自治体による解決の取り組み(インタビュー、聞き手: 八田達夫)
    • 第4章 横浜市の保育政策「横浜方式」の核心……鯉渕信也・金高隆一
    • 第5章 地域力が生み出す江戸川区の保育政策……茅原光政・浅見英男
    • 第6章 待機児童ゼロを目指す東京都の試み……鈴木亘
  • 第3部 保育政策への提言
    • 第7章 介護保険との比較でみた保育制度改革……八代尚宏
    • 第8章 今後とるべき待機児童対策……八田達夫

書誌情報など


2018/12/28

座談会「経済学のフロンティアと政策研究」

2018年12月6日に東京財団政策研究所で開催された、松山公紀教授(ノースウエスタン大学)の所長就任記念座談会「経済学のフロンティアと政策研究」にて、「地方支援策と経済成長」をテーマに発表を行いました。

座談会の概要・資料は、次の東京財団ウェブサイトでご覧ください。

【開催報告】所長就任記念座談会「経済学のフロンティアと政策研究」